ブログ
コラム
2019.06.21
インピンジメント症候群は構造医学が選択肢の1つ。野球肩

関連タグ:
インピンジメント症候群:治療法のポイント
①症状
②引っ掛かり易い理由を関節の構造から検証
③治療方法は医療機関によって異なります
④ひっかかりを解除する新しい治療法
⑤セカンドオピニオンと目標設定
関連記事
①症状
インピンジメント症候群とは肩を前方や側方に挙げていくとき、ある一定の角度(大よそ80度~110度)の高さで痛みや引っかかり感を感じます。(ペインフルアークサイン)
また悪化すると強いこわばり感や刺すような尖った痛みを伴い、就寝時にも影響を及ぼします。(夜間痛出現)そして日に日に腕を挙げる事が出来なくなります。
また腕を挙げる事が出来なくなり腕が急に下げざる負えなくなるような症状の総称です。(ドロップアームテスト)年齢、性別は関係ありません。
下記の画像は治療前に超音波画像(エコー)を用いて検査。
→の部分にブルー色の反応がでます。
投球動作を行う野球、バレーボールに特に多くゴルフでも発症
特に野球に多い
つまり、スポーツの幅も広く、肩関節を使う競技全般で発症する可能性が高いと言えます。当院の症例データでも82%が野球選手。13%がバレーボール。5%がゴルフ。で発症しています。
②引っ掛かり易い理由を関節の構造から検証
肩関節特有の構造
肩関節は360度動かすことが出来る球関節とういう体の関節の中で最も可動範囲の広い関節です。良い部分もありますが、その反面不安定な関節という考え方もできます。
腕を横に挙げたり前方に挙げる過程の角度で腕の骨(上腕骨)と肩甲骨の端(肩峰)の間に腱板の一部がが挟み込まれる事によって痛みを感じます。
その頻度が少なければ良いのですが、反復動作を行わなければならないケースではその度に腱板の一部が挟み込まれ、刺激が加わり炎症が治まらず、長期化する傾向にあります。
③治療方法は医療機関によって異なります
通常:投球動作を中止・安静
通常は痛みを感じる動作を行わないようにします。野球に対していえば安静や投球動作を中止させます。
整骨院や鍼灸院の場合
接骨院では電気治療やマッサージや鍼灸治療を行ったりします。また一定の期間経過するとアイソメトリック運動(等尺性運動)からアイソトニック運動(等張性運動)といった筋力強化を行います。
整形外科の場合
ヒアルロン酸注射やステロイド注射を行います。慢性化し痛みがつよいケースでは靭帯切除など手術を行います。
④ひっかかりを解除する新しい治療法とは
投球を開始させる方法
インピンジメント症候群の治療方法と手順
この治療の方法をシンプルに説明
手順
①インピンジメント症候群=ひっかかり症状
②ひっかかっている部分を解除
③自由な可動域を確保=痛みフリー
④投球開始→全力投球までのプランニング
筋が骨との間で引っかかる事により痛みが発生するわけです。
その何故?ひっかかるか?を肩関節の構造と痛みが発症する角度から解析。
そして、
引っかかっている腱板を解除すれば治療は終了。
これが早期改善の治療法です。通院頻度も最小限で済みます。
治療後、ブルー色の反応が消失しており画像もより明瞭にでます。
長期化している方はご相談下さい。
発症してから2か月以上経過してくると関節内部の軟部組織が拘縮を起こすため、元の位置
に戻りにくくなります。
そのため、通院の頻度や整復の回数を増やす必要性が出てきます。早ければ早いほど肩関節が動きやすくもとの位置に戻りやすくなります。
治療期間と予後
期間
発症してからの経過した期間によって個人差がでます。
インピンジメント症候群が発生してからどれ位の期間が経過しているかにもよりますが、(年単位と数か月では関節内の拘縮度合いが異なるため)多くのケースで初日から症状に変化が出てきます。
腕の上がる角度と引っかかり感を治療の前と後で評価するので患者さん自身が確認できます。変化の度合いに個人差はありますが年単位で悩まれていた方でも確認できます。
予後良好
その後、何故引っかかる様になってしまったのか(原因)を分析し同じ動きをさせない様に指導します。発生原因と同じ動作をすればまた戻ってしまう事もありますので特にその点に対する指導を行います。
合わせて読みたい
野球肩のセカンドオピニオンと目標設定
時間は有限
悩んでいる間にあっという間に時間は過ぎます。1日も早く現場に復帰することが大切です。セカンドオピニオンしてからまた ”かかりつけ”に戻ればよいのです。別の視点からの意見を聞いてみるというのも治療の選択肢の一つです。
*同じ日に2つの医療機関で治療することはできませんのでご注意ください。
*必ず日にちを分けるようにお願い致します (無申告でも後にわかります。)
一緒に目標を設定しましょう
治療期間といつまでに復帰したいのか?一緒に目標を設定していきます。
結果から逆算してご提案
①いつまでに治したいのか。を問診時にヒアリング
②その日付までに間に合わす治療プランを提案。
③通院可能な頻度を教えてください。
④患者様の症状に対し、治療の内容、必要通院頻度を計算します。
⑤費用(コスト)面もご安心、相談して決めます
逆算して必要なリハビリ方法をご提案します。
チューブを一切使用しないボールを使用した治療方法です。
関連記事