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コラム
2019.11.05
肩の次に肘を痛める。肘の次に肩を痛める。再発、繰り返させない為に
再発、繰り返させない為に見直す今の時期が大切
野球選手の大半が一度は肩や肘を痛めた事があると思います。
初診で受診される患者様の全員に既往歴(過去に肩や肘を痛めた事)の有無を確認します。
過去のデータを集計すると、既往歴のある約73%の選手が過去に野球肩になり今度は野球肘になりました。また、以前野球肘になったことがあり、野球肩を発症してしまった。というケースが非常に多いのです。(野球肩から野球肘。野球肘から野球肩。の合計)
秋の大会も間もなく終わり、これからオフシーズンに入ります。
そこで、なぜ?肩や肘と交互に痛みが発症するケースが後を絶たないのでしょうか?
実は肘関節または肩関節だけが原因ではない。
野球肩発症。次に野球肘が発症した場合
原因・理由
通常、野球肩を発症した場合、投球を中止させ痛みの消失を見て投球を開始しさせます。すると、長期間(担当医の判断)ボールを握る事なく、指先の感覚が低下します。
また投球時に肩に恐怖意識(脳)がある為、肩関節をかばって投球します。実際はかばって投球しているつもりですが、意識が肩関節にある=肩関節に力が入っているのです。これにより正しい投球フォームが出来なくなり、肩痛を再発させたり肘に痛みを発症させるのです。
見直す点
今あなたが痛めているその肩の痛みはどこのポジションでしょうか?ポジションによって動きながら投球を行います。
つまりポジションによって送球する(内野ならファースト送球)角度が異なります。自分のポジションから投げる角度を意識して投球フォームをチェックしましょう。静止状態で自分の投球動作を見直しても改善するまでには時間がかかるでしょう。野球肩だけを治す。肘だけを治す。単純な話ではなくポジションの視点から投球動作を見直します。
通常の治療方法
痛みの発生している部分に対して電気治療 (低周波・干渉波・超音波)を施行します。炎症が強い場合はアイシングが有効です。治療期間が約2週間以上経過している場合は温罨法(温める)治療を行います。
アイシングの知識と注意点
アイシングする素材をチェックしましょう。
・布生地によるサポーター
・氷嚢パック
・食品用(例:食べられません)
・冷湿布
ここで重要なのが
*「湿度」:人間の身体は水分で出来ている為、乾熱より湿熱の方が温度の浸透が変わります。接骨院北原では湿熱素材を使用したアイシングを行います。
*「温度」:最近は凍らない素材のアイスパックがお勧めです。アイシングは通常10分~15分を繰り返し行う。というのが一般的ですが、実は”温度”がキーポイント。ぬるければ20分以上行っても意味がありません。
*評価:アイシングの完成したか、未完成かはアイシング素材を外した時の肌の色を見ると良いでしょう。
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表面に出てきている痛みだけが本当の原因とは限りません。
肩関節は肩甲骨と上腕骨から構成されます。
そして、肘関節は上腕骨、尺骨、橈骨という3つの骨によって形成されています。
つまり肩関節に痛みを出している。肘関節に痛みを出している。両方の関節に関係している骨は「上腕骨」になります。
肩痛、肘痛が発症するのは関節動作や構造に何かが隠されているから発症するのです。
そこが分からず、表面的な肩の痛みや肘の痛みを一生懸命治療しても必ずまた再発するのです。何度も”再発”と申し上げましたが、そもそも原因が取り除かれていないだけなのです
*キーポイント*
上腕骨に歪みが生じれば肩関節に捻じれ(肩関節捻挫・野球肩)が生じます。そして肘関節にも捻じれが生じ野球肘になります。
つまり、上腕骨に視点を置いて治療を肩関節・肘関節の施術を同時に行わない限りは決して治らないのです。
その点に注目している先生がそもそも少ない点と、そして注目できても上腕骨を治せる先生と出会える確率はもっと少なくなります。
肩関節から肘関節(またはその逆)の投球障害を2回以上繰り返した場合は専門家でなければ治せません。
投球障害を2度繰り返し、未だ投球できていないケースでは先ほど申し上げた一般的な電気治療やマッサージ、ストレッチを行っても効果は薄いでしょう。野球肩や野球肘は単純な症例ばかりではございません。
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治療方法の限界
しかし、現在の治療方法の大半は野球選手が肩痛いと言えば野球肩。野球肘も同じ。ひとくくりになっています。しかし、実は野球肩と野球肘を両方とも発生している場合があるのです。人間の体は優先順位をつけます。
例えば肩>肘が痛い場合の主訴は”肩”と訴えます。この時実は肘も痛めているのですが痛みの優先順位が肩であれば”肩”に痛み反応を出し、肘は感じにくくなるのです。
肘>肩の場合はこの逆です。つまり、病院に受診する際は”肩”が痛い。と訴えるのです。(*肩肘を両方訴えるケースもあります)
接骨院北原が見抜く。再発を繰り返さない為の治療
改善方法は同時に治す。狙いは上腕骨
治療を一生懸命続けているのに未だ投球できないで悩んでいる選手は沢山います。肩と肘、どちらか一方だけを治療してもその殆どで再発を繰り返す理由がお分かり頂けたかと思います。
①あなたの投球動作を全体的な視点でとらえる。
②上腕骨に注目し検査する。
③肩関節から治し肘関節を治療
④最終的な疼痛緩和
⑤投球開始
⑥ストレッチ
投げる。という事は腕を伸ばすという事です。ボールを投げることをストレッチの一環として取り入れたリハビリ方法が効果的かつ目的達成に直結した治療方法。
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検査して初めて見つかる場合もございます。長期化している方や痛みを繰り返している。
1か月以上たっても野球肩や野球肘が治らない場合は一度見直してみると良いと思います。
ご相談ください。