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コラム
2019.07.18
インピンジメント症候群、治療方法の一つとしてご提案
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インピンジメント症候群の最新治療法
①症状を解説(簡略版)
②病態(原因)は何か
③ひっかかりを解除する最新治療法
症状を分かりやすく解説:簡略版
投球時や日常生活上で腕を前方(前側)や側方(横側)に挙げるとある一定の角度で痛みや引っかかりを感じます。それ以上に腕を上げようとしても挙がらない症状の事を言います。
野球選手の場合(リトルリーガーショルダー)投球時に腕を上げようとした時点で痛みが出現するので投球をすることが出来なくなる。もしくは力が急に抜けるなどの症状が出現します。
大よそ肩関節60度から120度の角度でひかっかりが起きます。発症年齢によって四十肩、五十肩と症状が似ており間違えられやすのですが、病態は全く異なりますので注意が必要です。
自分の年齢が40歳前後だから四十肩と安易に判断しない様に気を付けましょう。(ここでは、四十肩・五十肩の説明は省略)
病態(原因)は何か
肩関節を挙上や外転した際、肩関節腱板を構成する(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)棘上筋や肩峰下滑液包が上腕骨との間で挟み込まれ、繰り返しこの動作を行うと関節包に水が溜まったり炎症が起きます。
一旦安静にし軽快したと思っても、繰り返し同じ動作(日常生活動作)、野球選手で言えば繰り返し投球をする事によって痛みが再発しやすくなります。
結果、長期化する可能性が非常に高いと言えます。
最新治療法とは
従来は安静第一
一般的な治療(リハビリ)方法としては基本的には安静と言われます。また、ヒアルロン酸注射やストレッチを施します。最悪この症例で手術を言われた選手もおります。
最新治療は引っかかりを解除
筋が骨との間でひっかかっている部分を解除します。
通常は肩関節が歪むことによって筋が肩峰の下で当たるわけですから、肩関節を正常な位置(角度)に戻すことによって骨と骨との間で引っかからなくするのです。
治療終了後は腕を上げても引っかっていないかをチェックします。
投球しながらリハビリも可(運動療法開始)
解除した後に評価を行います。治療前と後ではどの程度可動範囲が変わったのか。引っかかり感はどうか?を判定してもらいます。
患者様には10段階で行う評価法(NRS)で評価して頂きます。
痛みの軽減を確認後運動療法を開始します。
インピンジメント症候群になってからの期間が長ければ長いほど、正常な位置に戻しても元に戻る可能性も高くなります。これは異常な位置を正常な位置として身体が馴染んでしまっていたために起きる現象です。
そのため、発症してから1~2か月以内であれば早期改善が期待できますが、長期発症しているケースでは何回か整復を行う必要性が高くなります。
*関節内拘縮出現の為(個人差あり)
筋や靭帯に対する治療
引っかからない位置(骨、関節)に対する治療を行った後、今度は何度も痛めつけてしまった筋肉や靭帯に対して手技療法(マッサージ)を施し痛みを軽減させていきます。
筋や靭帯に柔軟性を出す事で動きをスムーズにさせていきます。
これを数回繰り返すことで日常生活動作を改善、投球を改善させていきます。
引っかかりを解除させ長期化を防ぐ治療法をご紹介致しました。
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