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2020.05.14

野球肩や野球肘を防ぐ有効手段。ここに時間を割けるかがポイント

野球肩や野球肘を防ぐ有効な手段

練習再開に向けてさあ、開始。スタートダッシュを切りたいところですが、ここで怪我したり痛めてしまうともう後がありません。

そこで、未然に防ぐ方法としてお勧めする野球肩、野球肘を防ぐための注意点を挙げていきます。

結論は後半に述べますが、そもそもなぜ?そこに時間を割けるかが鍵となるのでしょうか。その理由を開業13年、トレーナー10年、医療現場と野球の経験者であり多くの選手を実際に診察してきてたどり着いた理由をご紹介いたします。

 

▼週刊誌AERA掲載

 

脳や視覚の軌道は以前と同じ。

指先の感覚は低下している。その為、投球フォームが変わっている。

現役の選手がこれだけの長期間まともに投球していないかったことはあまりないでしょう。しかし実は投球する際に脳では過去の記憶と同様に、そして同じ軌道で投球できると考えています。

しかし、実際投球をしてみると指先にボールは引っかからず、以前と同じように力が伝わらない。と感じます。野球肘や野球肩で投球禁止にしていた期間が長ければ長いほど今回と同じような感覚になります。

 

この指先の感覚を戻すのに一定の期間(感覚を戻す期間)が必要になります。そのため、練習再開と同時に今ままでの(過去の)感覚と同じ程度強い投球ができると思っている選手は大変痛めるリスクが高くなります。

 

肩や肘へのウォームアップ期間を設ける

投球の感覚を取り戻すには肩や肘に関節への負担をかけずにしっかり指先で投球をすること。が大切です。その方法として一番受け入れやすい方法が”トスバッテヒング”です。

 

トスバッティングに時間を割けるかが予防のカギ

参考:トスバッティング・・・近い距離でバッターに投げ、バッターはミートするポイントを意識しピッチャーに向かって打ち返す練習法。

 

このトスバッティングに時間を割き、固くなってしまった肩関節や肘関節の可動域を取り戻します。投げる事、すなわち腕を回す事によって自然なストレッチ効果をもたらします。

そしてしっかりと指先に意識をもって腕を振る。トスバッティングのピッチャーは軽い投球をするのが一般的ですが、今回の様なケースでは軽くとは言えしっかり腕を振った投球が望ましいでしょう。

大よそ5~6割程度の強さで投球すると指先にかかってきます。

 

*1時間程度(交代含め)を3日~4日継続する事がお勧め

 

これを繰り返し、投球の感覚が戻ってきた時点から、遠投やボール回しといった実践に近い練習をすることによって以前の投げ方を身体が思い出し投球フォームが変わる事を予防します。

活動再開で即練習と即戦術。に入りたい気持ちも理解できますが、この単純な練習にしっかりと時間を割く事が出来るかという点が”ケガの予防”最も大切なのです。

 

 

 

 

 

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