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2020.07.15

痛めやすい野球肘。練習再開で急増。予防と対処法はコレ!

野球肘になりやすい1番の理由と予防法

練習再開し急に練習や試合、大会が始まる中で各チームそれぞれ対応されております。今回、練習再開で痛めやすい野球肘。最も多い理由を知る事で予防できます。

 

投球動作を忘れてしまう。

野球肘の原因として投球数が挙げられていますが、今回の様な2~3か月間投球をしていなかった選手が野球肘になるのです。本当に球数制限やいわゆる”投げすぎ”が原因なのでしょうか。”理由の一つ”という点では間違いではありませんが今回のケースでは当てはまりません。

小学生・中学生であれば1週間に平均2回~3回。高校生は毎日(週1オフ)練習しています。

定期的な頻度で投球している場合は身体の使い方を自然と同じように動かす事ができます。しかし、今回の様に長期間投球を中止しているケースでは3か月、少なくとも2か月間投球を行っていない場合、次のような事が起こります。

 

・指先の感覚が異なっている

・中止する前と同じ投球レベルをすぐ求める

・久々の投球で腕が軽く感じる

 

これは野球を経験されていた方であれば1度は感じた事があるのではないでしょうか?

投球の一番最後は指先です。

その指先で引っかける感覚がボールにかからず抜けてしまうようになります。これによって投球フォームが変わる

以前とは力の入れ方が異なり余計に肘関節に負担をかけることに繋がるのです。また肩の良い選手、球速の早い選手であればあるほど、周囲からの期待も加わり以前と同様の強い投球を求めらる事が多くあります。

 

しかし先にも述べたように指先がボールにかからない為”力”で強い投球を行う事で同様に肘関節や周囲の筋肉、靭帯に対して無理なストレスが加わるようになります。

 

練習中止期間中は投球に必要な筋肉も低下している為、肘関節への負担と周囲の靭帯を痛めやすくなるのです。

 

対処法

では、どのようにして対処する事で野球肘の発生を未然に防ぐことが出来るのでしょうか。

①使用していなかった肘関節や肩関節周囲の筋肉を軽く使って緊張を促す。

 

②指先がボールにかかる(抜けない)まで強い投球を制限する。

 

③トスバッティングの様な軽い投球で基本をもう一度見直す。

 

④必ずアイシング

 

日常の診療で最も多く質問される質問です。

Q.野球肘を防ぐ為にはどうしたら良いでしょうか?

A.上記①~④のように回答します。

これを約2~3週繰り返す事が予防に繋がります。

 

日程が詰まっている今年、限られた期間の中で最大のプレーをする為には、まず、忘れていた感覚を取り戻し、眠っていた(使用していなかった)筋力を戻すところから始めてみましょう。

 

それでも対応できなかった場合は近隣の医療機関や信頼できる整形外科、接骨院への受診をお勧め致します。

 

●いつまでに治したいのか?決めるのは患者様。

<その日までに間に合わせる治療プランと通院頻度をご提案>

 

 

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